よく「トイプードルの甘噛みは子犬の歯の生え変わりでかゆいから」という解説を見ることがありますが、それは間違いです。人間の手足以外にも、色んな物を噛む場合はそれも一理あるのですが、それなら執拗に人間の手足だけを狙う必要はありません。
トイプードルの甘噛みは、兄弟ゲンカのようにただ単にジャレて噛む場合もありますが、相手の反応を見るための行動でもあります。トイプードルの親犬は、子犬の甘噛みに対して毅然としたしつけ方で叱ります。兄弟ゲンカの中でやって良いこと悪いことも学んでいきます。
しかし近年のペットブーム・・しかもトイプードルのような人気犬種となれば、ペットショップは回転を優先します。本来は親兄弟と過ごし最低限の社会化を学ぶべき時期に引き離され、ショーウィンドウに閉じ込められるわけです。情緒も不安定になりますし、最低限の接し方すら知らないで、皆さんと一緒に暮らし始めるわけです。
だから皆さんが親犬代わりになり、最低限の更に最低限のことからトイプードルの子犬に教え込まないといけないのです。しかもトイプードルの親犬と同様に根気良く毅然と淡々としたしつけ方で、やり続けなければいけません。
ですのでトイプードルが「可愛いから」、「そんなに痛くないから」と許していると、トイプードルは自分の優位性を強く感じはじめ、やがて主従関係が逆転し本気で噛み付くようになり手におえなくなる・・それが現実です。
トイプードルの噛み癖は許さず毅然とあお向けにし、「ダメ」としっかり視線を送り伝え、手で軽く口を閉じます。すると必然的に噛めませんので、そこで褒めます。また開放すると噛み付いてきますので再度「ダメ」と同時にあお向け・・もしくは口を手で閉じ・・・これを何度も何度も繰り返します。手を見せても噛まなくなったら褒めて何度も反復します。
噛み癖のしつけ方に限りませんが、そうやって何度もトイプードルに体現させ、主従関係を態度でしっかり示す必要があります。